もくじ
競合サイトを調査する際の手順
競合調査の進め方は立ち上げるプロジェクトや、人によってもそれぞれかと思いますが、ここでは「webメディアやオウンドメディアを立ち上げる」という設定で話を進めます。
で、僕が一番やりやすかった手順は以下の通りです。
1.競合サイトの洗い出し
まずは競合サイトの洗い出しですね。僕の場合は「ahrefs」を使ってサクサクやっちゃいます。こうした有料ツールを使えない環境にあるとしたら、自力で検索結果を叩いて探す方法しか僕は知らないので、もし無料で使えるツールがあったら教えてください(コメントください)。
さて、話を戻すとahrefsは競合サイトを10個ずつ洗い出せます(下記画像の右赤枠部分)。
最初に起点となるサイトを決め、競合サイトを10個洗い出し → 洗い出しで見つけたサイトをまたツールにかけて、その競合を10個洗い出す…を繰り返すと、だんだん新しいサイトが出てこなくなるので、そこまでやれば6〜8割競合サイトの洗い出しは完了です。
残りの2〜4割ですが、僕の場合はツールは使わず実際に検索画面を叩いてみて他にサイトが出てこないか調べます。理由は単純にツールでは洗い出せないサイトがあるのが1点と、初動で参考になりそうなサイトも見つけたいから、というのが2点目です。
ahrefsで洗い出しを行うときって、起点にするサイトをだいたい強めのサイトにすることが多いので、同格のサイトばかり集まっちゃうんですね。そういうサイトって、作りや構成は参考になるんですけど、「⚫︎⚫︎ おすすめ」のようなコテコテのマネタイズKWで上位表示してるので、ぶっちゃけ初動で攻めるKWの参考にはなりません。なので、あえて発展途上の弱めのサイトも洗い出して、初動はそうしたサイトを参考にKWを決めていく、というのが僕のやり方です。
こうした発展途上のサイトはニッチなKWで上位表示していることが多いので、ちょっと外したKWから探してみてください。で、弱めのサイトが見つかったら再度ahrefsにかけると、同じようなサイトを洗い出してくれます。この小規模〜中規模の競合サイト洗い出しまでやって競合サイト洗い出しは終わり、と言う感じです。
2.初動ベンチマークサイトと中長期ベンチマークサイトの選定
次は洗い出したサイトのうち、どれをベンチマークするかを決めます。このとき僕が指標にしている項目は、
- ahrefsの「Traffic value」
- 記事数
- 被リンクの数(ドメインベース)
の3つです。
Traffic valueはだいたいの強さを測定する際の指針としています(下記画像の右上赤枠部分)。
あくまで感覚値ですが、$1.0K未満なら初動候補、$1.0K〜ぐらいなら中期的な候補、$5.0K〜は長期的な候補、という感じでしょうか。
これと一緒に記事数と被リンクの数も一緒に調べます。被リンク数はahrefsで調べられますね。ドメイン数をベースにした数字で数えてください。記事数はGoogleで「site:」の後ろに調査したいドメインを打って検索すると、インデックス数が調べられます。初動ベンチマークなら30記事〜50記事ぐらいの規模感で被リンクは10程度、とかそんなノリです。ちょっとここは明文化しにくいんですが、「これなら自分も真似できそうだな」というのがひとつ指針になるでしょうか。逆にリンクの力だけであげているものや、500記事も700記事も入れているようなサイトは除くとかそんな感じですね。
3.ベンチマークサイトの獲得KW、被リンク調査
初動、中長期のベンチマークサイトが決まったら、あとはそのサイトで獲得しているKWと被リンクの構造を調べるターンです。これらは全部ahrefsで調べられます。
獲得KWについては僕は上位20〜30個ぐらい抽出しています。特に初動ベンチマークサイトがどんなKWから集客しているかはとても参考になります。弱いサイトでも上位表示できているKWなので、結構な確率でこちらも上位表示できます。するとクローラーも回ってくるため、Googleに早めにサイトを認識してもらおうという狙いです。明確にSEO効果があるわけではないと思いますが、クローラーが回ってくることにこしたことはないので、こうした動きも重要かと。
あとは競合サイトの被リンク構成もいろいろ調べると見えてくるものがあります。例えば、上位表示しているサイトはどれも共通してyahoo!知恵袋をつけていればこちらも付けるべきですし、個人ブログからリンクを多くもらっている傾向があるならこちらもリンク営業をしてみるとか。もらっているリンクをただ抽出して並べるだけでなく、被リンク構成や各サイトの共通点なども調べたりして、「こういうリンクをもらうべき」と結論づけるところまで進めるのがここでのポイントかと思います。
4.洗い出した競合サイトを実際に使ってみて、導入する機能やコンテンツを決定
最後はツールを使った調査分析ではなく、実際にサイトを使ってみて、他者のいい工夫点を取り入れる、という作業です。ここはサイト設計時にも大いに関係してきます。
例えば、お金が関わるジャンルなら計算ツールなどが便利だと思うし、問合せを集めるサイトならLINE問合せを設置してみる。専門用語が多く難しいジャンルならポップアップで用語解説をするツールを用意するのも離脱率防止に一役買うかもしれないですね。
というふうに、他者が行っている工夫で良いと思ったものは積極的にメモに残しておきましょう。
ここでポイントとなるのが「何のためにそれを導入するか」を見失わないこと。だいたいは「CV率アップ」と「離脱率防止」が目的になるはずです。いろんなサイトを見ると、つい目移りしてしまいがちですが、本当に意味のあるものだけを導入するようにしてください。もちろん、CV率アップと離脱率防止意外にもサイトの目的を達成するものなのであればOK。最終的にサイトの目的を達成するためのものであれば良いです。
競合分析調査シート
以下は僕が使っている競合分析調査シートがダウンロードできるURLです。
Googleスプレッドシートになっているので、使いたい方はコピーをとって使ってみてください。
まとめ
以上、競合分析での調査項目と手順でした。
上記はあくまでメディアを作る場合を前提としているので、作るサイトによって調査すべき項目は全く変わる可能性もあります。
そんな時に思い出して欲しいのが、競合調査の目的を忘れないということ。ただ闇雲に情報だけ抜き出してもムダが多く、なんのために抜き出したのかわからない、という結果になりかねません。
競合調査は局面的に行うのではなく、今後発生する工程を見据えた上で行うと、何を調べて何を結論付けるか見えてきやすいです。
先々を見据えながら、本当に意味のある競合調査を行いたいものですね。
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